独身の頃の話です 3年付き合った彼にフラれてしまい落ち込んでいる私を友人が食事に連れて行ってくれました 私の話をたくさん聞いてくれ、長い時間励ましてくれました でも最後に「○○（その子の彼氏の名前）じゃなくてよかった」と言ったんです それが本音ですよね みんなそうだと思いますよ 自分の彼が心変わりしなくてよかった、自分じゃなくてよかったって
こういうことって、結構身の回りに起きているように思います 身近なことで言ったら、クラスの誰かがインフルとかコロナになったって言ったら、わざわざ言葉にしなくてもうちの子ではなくってよかったという感情があると思うんですね そしてうちの子はかかってないんだから、気をつけてかからないようにしよう、とかね
あと、私は10年ほど前に大病をしたんです それを知っている知人が同じ病気の疑いがあり再検査となりました 彼女は私のようには当然なりたくないですよね それは分かります 病気のことは不安だから、検査の内容とか結果とか、私の経験したことをいろいろと聞かれました でも、私は感じたんですよ 自分が私とは「ちがう」ということを確認しているってことに 私と同じところがないことを確認してほっとしている 当然の心理だと思いますが、やはり悲しいですよね
浮気したのがうちの旦那じゃなくてよかった、不登校になったのがうちの子じゃなくてよかった、病気になったのが私でなくてよかった みんなそうですよ そう思って当然
いくつかの経験から、やはり私は相手にそういうことを悟られてはならないと感じていて、できるだけ相手に伝わらないように気をつけるようにしています 漏れ出ているかもしれませんが
自分の子どもの成績が上がればどこかの誰かが順位をおとしているということになるし、受験本番なら、誰かが合格し誰かが不合格になる あたりまえだけど、合格したいし不合格じゃなくてよかったって思うんです でも誰かは不合格になってて、でもあの子が不合格でよかった、なんてことは思いませんよね 悪い結果が自分でなくてよかったと
言われたり、そういう思いが伝わってきたりすると、それが自分じゃなく私だったらいいんだねって感じてしまって、とてもいやな気持になります
誰しも自分や家族が大切だし、その身が安全に健康に過ごせることを願ってやまないと思います それが自然な心理だし、それが普通の感覚 自分のことよりも他の人のことを一番に思えるなんて言う、そんな博愛はかえって嘘っぽく感じるかもしれないですね
外国の飛行機が事故にあった時のニュース 乗客が何人も亡くなっているというニュースの最後に、乗客に日本人はいませんでした これも同じ感じですね
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